平成23年度 おおさか地域創造ファンド重点プロジェクト事業(医薬品・医療機器事業化・成長促進支援プロジェクト)として弊社の提案事業「乳癌画像診断におけるマンモグラフィの診断精度、読影効率を向上させる画質均質化技術の開発」が本年7月20日に採択されました。

提案事業
「乳癌画像診断におけるマンモグラフィの診断精度、読影効率を向上させる画質均質化技術の開発」

事業計画書:事業の内容

(1) 事業の名称

乳癌画像診断におけるマンモグラフィの診断精度、読影効率を向上させる画質均質化技術の開発

(2) 事業の概要

既に薬事承認を得て経営革新認定事業として市場で販売実績のある当社のマンモグラフィ画像診断ワークステーション「mammary」へ新たな画質均質化技術を開発し実装する。各メーカーの撮影装置間の画質差を吸収し画質を均質化しさらに、石灰化、腫瘤等の診断に適した画質への調整を可能とする製品へステップアップを計る。

1. 撮影装置間の画質差を吸収

撮影装置から出力される表示用画像は各メーカー間で画質の差が明確であり、各撮影装置から受信した画像を画質均質化処理することで、各メーカーの撮影装置間の画質差を吸収する。

2.石灰化、腫瘤等の診断に適した画質へ変更

従来、画像は撮影装置側で処理・生成されていたが読影者側のワークステーションで画質の調整を可能とする。画像処理パラメータをユーザ側で制御することで、読影者の好みに合わせた画質の調整や石灰化、腫瘤等の診断に適した画質への調整を可能とする。
本事業に用いる画像処理は金沢大学 医薬保健研究域 保健学系教授 市川勝弘先生の協力を得て開発を行う。

(3) 事業の目的、目標

現在の日本において、女性の生涯における乳癌罹患率は20人に一人、直近の統計ではそれ以上に多いとの報告も出ており、近年増加の傾向が続いている。また、乳癌は他の癌に比べて罹患する年齢が若く40歳代から50歳代にそのピークがあり、発見、診断、治療が遅れると子育て世代で働き盛りの女性を失うという社会的損失が非常に大きな疾患である。
 この問題に取り組むには最近盛んになってきたピンクリボン運動で象徴されるように早期発見、早期診断、早期治療が非常に重要で、そのためには乳癌検診の受診率を高めることが最も重要であることは間違いない。
 しかし、日本では乳癌検診の受診率が欧米の70〜80%に比べて極めて低いのが現状である。
 欧米では高い検診受診率の恩恵で乳癌での死亡率が減少しているが、日本においては罹患率、死亡率ともに年々上昇し続けている。
 その乳癌検診の検査で現時点最も有効な手段がマンモグラフィ検査と超音波検査と言われており、マンモグラフィガイド下で超音波検査を行うとより有効であるとの報告もなされている。
 乳癌検診の受診率を上げるための問題点、課題を考察してみると、マンモグラフィ検査に関しては読影が他のX線画像に比べて難しいと言われており、絶対的な読影医不足がその要因の一つとして上げられている。
 この問題を解決するには読影医の数を増やすか、読影医の一人当たりの読影数を増やすかのどちらかしかないが、医師の数を増やすのは容易ではない。
 そこで限られた読影医で複数の医療機関で撮影した画像を読影できる遠隔読影はその解決策の一つと考えられる。
 では読影医の一人当たりの読影数を増やし読影効率を上げるには何が問題となっているのか。
 マンモグラフィの読影が難しい理由としては非常に高精細な画像であることや、乳房が他の臓器と比較して個人差が大きく撮影した画像毎に大きな違いが生じていることが上げられる。
 前者の画像が非常に高精細であるという理由からマンモグラフィは現在までアナログフィルムによる読影が主で効率的な読影を行う上で大きな障害となっていた。
 しかし、弊社ではこの画質に関する問題は既に解決済みであり、金沢大学の市川勝弘教授の発明されたISD技術を採用した世界初の1,500万画素サブピクセル駆動モニターに対応した製品を開発しており、既に市場投入から6年の実績もあり多くの読影医、臨床放射線技師から高い評価を得ている。
 後者の撮影した画像毎に大きな違いが生じているという部分が遠隔読影を行う上で大きな障害になっているのではないかと推察される。
 この乳房の違いに対応するため各撮影装置メーカーが画像処理を工夫して競争を行った結果、装置毎に大きな画質の差が生まれてしまった。
 ただでさえ個人差により様々な画像がある上、遠隔読影を行う読影医は施設毎に違う撮影装置で撮影し処理の異なった画像を読影しなければならないという問題に直面することになり判別の基準が定まらず大変苦慮する事になる。
 現に厚生労働省のマンモグラフィの遠隔読影モデル事業においてもこのような問題が指摘されている。
 この問題を解決するには撮影と画像処理を分離して、画像処理を一本化することが必要である。

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